ずっと、私は心に喰われていた。
頭の中の声を他人事みたいに眺めては、逃げきれなかった。
だけどやっと、自分を取り戻せそうな気がする。
頭の中の声を眺めれば眺めるほど、見つめれば見つめるほど、大きくなって、無視できなくなった。
頑張れなくなった。
意志を持てなくなった。
まるで自分を統制できなくなってしまった。
私は私の主でいられなくなった。
人間は、皆がそれぞれの主であるべきなんだと思う。
己を見つめ、修正し、成長し、統制する。
それができなくなった時、生きるのが辛くなったり、人を傷つけたりするのだろう。
自分で自分がコントロールできなくなるというのは、恐怖だ。
私はどうもいつも間違ってしまうらしい。
瞑想にはまっていたので、ずっと調べた通りにやっていたつもりだったのだけれど、全く正反対のアプローチをしてしまっていたようだ。
恐らく、自身にしっかりと気を集め、自己を統率するのが目的なのだろうけれど、私は逆走していた。
何をやっても上手くいかない。
それでも、生きていく他ない。
だから私は今日もこうして、必死に歩みを進めるのだ。
自分の遅さに嫌気が差しても、この乗り物を捨てることはできない。
私は一生、私のままだ。
どうしようもなく、私だ。
どうしたらもっと、上手く生きられるようになるのだろう。
答えは未だ、出ない。